2020年1月31日金曜日

Gap

趣味のある方ならばこの画像を見ただけで「あ~Scottの グラスロッドだ...」とわかるだろう。記入された文字やゴールドの金具をみて「あ~XX年製だね...」とまで答えてくれるかも知れない...フェザーウェイト社のゴールド・アノダイズド・シート金具、巻き方、糸色や手書きのスコットに並びパワープライPower-Plyと記されていることから判断して初期のイエローグラス、1970年代中頃のものだと考えられる。フェルールは同色のグラスパイプ。ここの修理・調整で送られてきた...
フェルールが削れ痩せて、ドン突き状態でジョイントにガタが来ていた。使い込んだスピゴットフェルールのペグにありがちな症状。経験と技術のNCA、あ、しつこいか(苦笑)いままで何本直しただろう...
バットとティップセクションには適度な間隔Gapが必要で、奥まで入り込むと振った時にガタガタする。「え、直し方教えて」と言われても文章での説明は難しいな~来た方には目の前で教えますが...(笑)

2020年1月30日木曜日

Dharma

Dharma ダルマ...Wikipediaによれば『菩提達磨(ぼだいだるま、中国語: 达摩、サンスクリット語: बोधिधर्म, bodhidharma、ボーディダルマ)は、中国禅宗の開祖とされているインド人仏教僧である。達磨、達磨祖師、達磨大師ともいう。「ダルマ」というのは、サンスクリット語で「法」を表す言葉...』アルケミータックルAlchemy TackleのUDグラスに付けられた名前も「だるま」で「法」を暗示させる(笑)オリジナルの先丸ストレートシガーと真鍮製R&R、樹脂のバットキャップが付いていたのを「交換希望」で作り直し。スネークガイドはSnakebrand社のクローム、ストリッピング・ガイドはPerfect社(?)瑪瑙。使われている巻糸は「絹糸」なので、NCAで巻き直した部分もシルク・スレッドを使う...
使うリールはCFO Ⅲとのご指定があり...リールシートは75mm(スライドリングの関係で少しだけ長くなりました)にREC N/S P&R、グリップの長さは145mmにして「GLASTECH」風味に...

2020年1月29日水曜日

Inside

他社のやり方で作ったロッドを批判するつもりは無いが、これはさすがに「酷い」(苦笑)グリップ交換で送られてきたモノを握ったらブカブカする。あ~剥離して浮いているなと思い、ペンチでむしると面白いように取れるコルク。それもその筈、接着された形跡が無いじゃないか!
ツルツルのグリップ下のブランクは辛うじて紙テープ2枚でコルク穴径だけを合わせてあり、接着痕跡はシート金具に残るのみ...「なんじゃ、こりゃー!」(松田優作ふうに発音・苦笑)コルクが痩せれば、ブカブカになるいい加減な作りであった...昨今、大手「有名ブランド」ロッドに多い接着不良(未接着、手抜き)昔はこんな失態はなかった。ちゃんと製造教育や製品検査しているのかね?責任者出てこいや~!!(爆)
オリーブ色のブランクに合わせられたスレッドは「黄色」ガイド類はREC RECOIL。オリジナルのコーティングは紫外線で硬化して時間短縮の出来る(手離れの早い)UV塗料が使われている。NCAの方法はエポキシ塗料を使い3~4回塗り重ねるので実に「非効率」ではあるが...(笑)

2020年1月28日火曜日

inlet

金具やブランクに残った接着剤を全て取り去り一日目は終了。"SSFB"シートの構造はブランク・バットをカットして、シートを保持するために「ウッド・ブッシング」を装着してある。リールフットを差し込むカラーとシート本体、ブッシングの三段構造。アップロックの為、カラーを入れ込むインレットinlet加工が必要なのだがリューターが奥まで届かない。これがグリップを作るうえで厄介なことになる。昔どうやったか考えながら就寝すると「夢のお告げ」があって三段にコルク内径を開ける手法を授けられた(笑)忘れないうちに朝からこの作業...
T&Tに"Salmo"9'6"#7/8、2pc.というのがあり、4ピース・トラベルも同型の「ウエルズ」グリップが装着される。T&T Wells Gripのくびれは英国系や他社の形と比べると、太目に感じるかもしれないが、品よく緩やかな線を描く。1988年T&Tカタログでは"SSFB"シートも販売されていて78ドル(その時の為替レートはUSD/$1=¥130)だったから約10,000円くらいのリールシート。ちなみにTrav'ler Rodは現地価格$395であった...

2020年1月27日月曜日

SSFB

T&T Trav'ler 9'6"#7/8 4pc.に取り付けられたアルミ製リールシートの名称は「SSFB」Self Storing Fighting Buttという。通常はシート内に収納されていて、必要に応じて左回りにねじり引き出すと2-1/2"のエクステンションとして機能する。昔はRECやRODON(コレは使ったことがある)にも似たような機構をもつシートが存在したが今は手に入らないようだ。素晴らしい「カタチ」と発想だけど人気がないのかもしれない(苦笑)「それ程、珍しいロッドとは知らなかった...」と持ち込まれた32年前のトラベラー・ロッドは往年のアクションを保っているが、グリップは無残にも削られ別物になっていた。余りにも勿体無いので1988年当時の「カタチ」に戻すべく、グリップ交換の作業を始める...
コルクを剥いてみたら、昔の職人技は素晴らしい!ブランクに残る筋で判明したのだがコルクを一つずつ接着後グリップ成形し、接着剤も細部まで行き渡っている。まあ、これを剥がして元に戻すのは大変だけど...「経験と技術のNCA」やってやれないことはない!(かな?笑)

2020年1月26日日曜日

Every 4 years

前回は2016年で今年2020年は4年に一度のオリンピック・イヤー。じゃなくて、思い出したように作るncaランディングネット(笑)...Teardrop 涙滴型 サイズは開口部300mmX最大幅133mm、全長430mm(金具部含まず)ネット深さ300mm、乾燥重量80g、フレームは竹三層構造でハンドル木部はウォールナット(胡桃材)ブラスプレート吊手...お馴染みの nca / Oval Net 楕円型、開口部260mmX最大幅129mm、全長400mm、クレモナ鍋底ネット深さ300mm、乾燥重量68g、竹二層構造、ハンドル木部ウォールナット、真鍮プレートの吊手...どちらも¥35,200(税込)nca Landing Netのお問合せ、ご用命はncaflyfish@Gmail.com までどうぞ...

2020年1月25日土曜日

Bamboo Easy Kit

承前...IKのバンブーレストア計画は「自分で巻き直してコスト削減」なので、シートやグリップは流用したいとのこと。さすがにガイドは新しくして、もう一つ増やす方向で検討。グラスやグラファイト好きかと思っていたら「バンブーも好き」らしい。ガイド位置の変更で旧来の場所が残ってしまう。カッターを貸してあげたら自分でガイドを外し始めた。ん~しょうがないな~他のバンブー塗装と一緒にやってあげましょう。NCAに喜楽バンブーブランクのストックがあるよと話したら「え~早く言ってくださいよ~」ときた(笑)何度も言っていると思うよ~ブログにも再三登場させてるし...ブランク・ストッカーをゴソゴソ探し選んだのはライトカラーの774-2pc.でN/Sフェルールの打ち込み、ブランク塗装、グリップ、シートの接着まではNCAがやる。あとはガイドを巻いて、その上を塗るだけのバンブー「お手軽キット」Easy Kit販売...シーズンまでにはコッコッと作り上げてね、と願う「親切な釣竿や」(笑)

2020年1月24日金曜日

Bamboo Rod

IKがどこで探し出してきたのか、今では珍しい「Bamboo Rod」を持ち込んだ。シャフトには「Kira Fly 8'0"#3/4」と記されていて、トンキン竹、フェルールは初期型のステンレスなので1975~80年頃の製品と思われる。ステンレス・フェルールは硬質なため「固着」することが多発して、後にニッケル合金製フェルールに変更された。その当時のカタログがあるので喜楽二代目喜多村猛さんの文を抜粋してみる『弊社は昭和10年(1935年)より六角竿を製作して参りました。その当時は日本での事実上の創始者・多田製作所他、二・三社と私共”喜楽”の数社しかありませんでした。其の後太平洋戦争終結と同時に米国は元より世界各国から六角竿の注文が殺到して一時は100社余りにふくれ上がり私共良心的に作り上げていた数社も過当競争の渦に巻き込まれ、安かろう悪かろうのジャパン製品と悪評を受け衰退の一途をたどる運命になった次第です...中略...グラスロッドの出現にて殆どの同業者がそれに転嫁したので壊滅状態になり、私共を含め二、三社に激減したのです。しかし最近フライフィッシングの目覚しい流行と共に又々六角竿が見直されるようになり、愛好者が増えつつある現況であります...中略...ご存じの通り天然の良質な竹を長期間乾燥しなければ決して良い製品は出来ません。そこが私共の一番困惑する弱点です。永年の蓄積でストック材も充分確保してありますので私共は日本人の体格に向く、又、日本の釣りに適合する六角竿をこの道に精通せる諸先生方の御指導によりこれからもずっと製作する覚悟でおります』とは、40数年前のお話...この項、明日に続く。

2020年1月23日木曜日

starts with A

「レン・ハラデイLen Halladayはミシガン州メイフィールドでバイスの前に座り、この毛鉤を作成した時は大喜びしたに違いありません。釣友チャールズ・アダムスCharles Adamsにちなんで名付けられたパターンで、最初にボードマン川で釣りました...このパターンはその後、レイ・バーグマン1938年の著作「トラウト」でエドガー・バーク博士の稿に記されており、鱒やフライフィッシャーにとって大変有効なフライで長い歴史を持っています...」と「FLY FISHERMAN」1986年12月号にディック・タルーアDick Talleurは書いている。「A」から始まるアダムス毛鉤はパターンブックの巻頭を飾るので、ビギナーの頃、誰もが一度は巻いたことはあると思う。積みっぱなしの古いFF雑誌をパラパラと見ていたら、このページがあって、久々に「アダムス」を巻いてみる...ジャジャジャジャン!(映画「アダムス・ファミリー」のジングル風に)...温故知新(古きをたずね、新しきを知る)シリーズ(笑)

2020年1月22日水曜日

Countryside

昨朝、起きたら「雪」が降っていた。今年に入ってから未だ一度しかしていない「雪かき」今日の雪は大したことないけど、やらないと凍って坂道が登れないかな~朝7時の外気温-2℃。意外とサラサラの雪で下の県道43号線まで休み休みで約1時間半の作業。県から委託された除雪業者は入口の雪までは払ってくれず、雪壁が残る。あ~腰が痛い(苦笑)
田舎暮らしの必需品(笑)バーブアーBarbourとストーミークローマーStormy Kromer、こんな時にも活躍する...

2020年1月21日火曜日

CTS

「うわ、こんなに種類があると迷うな~ブログで色の見当はつけてきたけど、実際に見るとちょっと違いますね...」とMTKさん。すみません自然光で撮影したのですが...CTSのグラスロッドは迷うほどの「カラー」がある。基本はシャインShineと言われる乳白色で、これにお好みの長さ、継ぎ数、塗装色を選び、グリップスタイル、リールシート、巻糸などを組み合わせる。オーナーの自由な選択で完全なカスタム仕様となり、使う釣り人の「個性」を発揮する一本に。昨年12月に発注したブランクは今月末に入荷(予定)...昨日、発注したブランクスは3月末予定で、ロッドになるのはオーダーから約2ヶ月半のご猶予を...

2020年1月20日月曜日

Snake Molt

Snake Molt 蛇の脱皮...送られて来たダイヤモンドバックは「青大将」(ブルーに塗装されたDBをそう呼んでいた・笑)当初はガイドを外して巻き直し、グリップとシートを交換する予定だった。ガイドを外しているときに「ペロリ」と剥けてしまい、引っ張ったらあれよあれよとセロハンテープ状態で「脱皮」!(苦笑)何本も作業しているけど、こんなことは初めて...申し訳ありません。依頼主に連絡して、ゴールデンシャドー風のカラーリング、オータム・ブラウン塗り替えて...
Diamondbackの名称は特殊なブランク製法で表面に現れる網目状のダイヤ柄が「蛇の背中」に見えるところから付けられたと言われる。昔、アイダホ州セルウェイ川上流でキャンプして釣りをしたことがある。幅60cmぐらいの杣道trailを辿り、キャンプサイトに戻る時に遭遇したラトルスネークRattlesnakeが尻尾を立て振り、ガラガラと威嚇する「あの音」...ダイアモンドバック・ロッドをいじるとなぜか思い出す(笑)

2020年1月19日日曜日

indicator

ドライフライで釣れるのに越したことはないが、春先は沈める?ビーズヘッドのニンフNymphsを作りながら、アタリの目印strike indicatorをどうするか考えた。シール式の目印やウールヤーンのNZ ストライク・インジケーターも良いけど、もっと簡単に付け替えられるモノは無いかと考えていたら「!」マッドリバーの8mm Roundを改造して和風の「たまうき」を作ってみた。リーダーにビニールパイプをひとつ通しておき「たまうき」につけた脚を差し込む方式だ。これだと移動や取り外しでもリーダーにストレスが掛からないで済む。こりゃ、浮き釣りだね(笑)その効果と耐久性は「現場」で調査するとしよう。

2020年1月18日土曜日

winding

巻き上げ「三種」...魚雷型topedoグリップのシート部分をカリン材で短めのコルクにREC P&R。先端部はスレッドを「巻き上げ」仕様にして、フックキーパーは無しのご希望。オービス・スタイルやギャリソン・スタイルの「巻き上げ」(E.Garrison大先生はgrip check windingと呼んでいる)は傾斜が緩いので楽だけど、トーピドーの先端は丸く、おまけに角度があり巻きにくいが、ま、やってやれないことはない(笑)糸の太さの一本一本を感じながら、巻き上げ一発!...フックキーパー有りと無しでは同じ巻き上げ仕上げでもだいぶ印象が違うものだ。

2020年1月17日金曜日

banter

直径2-5/8'(約67mmφ)のCFOⅡが大きく見える、5'10"グラスロッド3ピース#3番ライン。A&F Banty4'4"よりは長い(笑)リールシートはREC社の LCRNSSで金具の内径もウッドも「極めて細い」がリールはとまる(現在はカタログ落ちしてるみたいでNCA在庫のみか?)T&Tふうグリップの長さは125mm、シートは82mmと小振りに...Banty(banter)は「冷やかす」とか「からかう」とかの意があるけれど、魚にからかわれないようにしなくちゃね...わたしの想像(妄想)はご近所のYGM川上流。20Mほど続くあの樋のようなフラットで周りを気にせず毛鉤を投射して「ビシッ!バシッ!!」...nca/Short Glassは5'10"/6'0"/6'3"がお好きな「カタチ」でご用意出来ます。お問い合わせ等はncaflyfish@Gmail.comまで。

2020年1月16日木曜日

Learn

 いつもの冬なら積雪情報が出たり、凍結して通るのも怖い国道107号線荷沢峠を雪なし状態ですんなりと抜け、沿岸での仕事帰りに立ち寄ってくれたSYさん達「雪少ないですね~盛岡だって何にもないですよ」という。雪なしでも寒いことは寒いのだが、フライフィッシャーの心は燃えている(笑)「やっぱり欲しいです」CTSグラス4ピースをGLASTECH風でとオーダーされた。「ペゾンの糸がダメになったのと、T&T Trav'ler 9ft.4pc.の改造も...」ということだが、わたしはT&Tの方に興味津津。早速、古いカタログを持ち出し、そのカタチを「まなぶ」Learn(笑)

2020年1月15日水曜日

Trim

普通に「トリム」Trimと呼んでいるけど、Skip Morrisの本「The Custom Graphite Fly Rod」Design & Construction(Nick Lyons Books/1989年刊)では「Thread Trim Rings」と言っている。長ったらしいのでトリムとか飾り巻きでいいや(笑)Trimは剪定する意があり、確かにカッターを使って余分な糸を「刈り込む」からこの名が付けられたと思われる。メインスレッドに巻き込んで留める「一本巻き」から3~8巻きくらいまで、ロッドデザインにあった巻数を施す。糸は好みによりメタリックやNCPスレッド、ナイロンAスレッドを使い、トリムは4巻きで約1mm幅となる。省力化なのか近年のプロダクション・ロッドには殆ど採用されなくなった(実際に売られている完成品をみると皆無といっていいくらい・苦笑)それなりの手間が掛かる作業なので「カスタム」仕様で作るロッドに好まれ、使われている...

2020年1月14日火曜日

ParaGlass

ParaGlass TT仕様に合わせてHardy/Flyweightに3番ライン、9号帆布のA-BagのショルダーストラップにはOval Netをぶら下げる。毛鉤はMidgeとNymphを少しばかり巻いて、リーダー、インジケーター、ツールの小物も忘れずにと...すでに解禁後の暖かな日、あの小渓での釣りのことを考え始めた(笑)なぜこれを選ぶかって「好き」だからね...まだ気が早いか~今年に入って「雪掻きは」まだ一回。相変わらず雪が少ないけれど、帳尻を合わせるようにこれから降るのかもしれない。

2020年1月13日月曜日

thread

Gudebrod #832 Beigeの糸はあるけど一本巻けそうもない残量。昔のダイアモンドバック・ブランクスを使ってHLLゴールデンシャドーふうに作るには欠かせない「色」オータムブラウンのブランクに似た色を「試し巻き」をして代わりになる糸を探す。何とか見つけたのものの、グデブロッド社のシルク糸だった(苦笑)あ~もう、これも手に入らないからな~国外で探してみるか...と調べたら「Japanese Silk」 のベージュというのがあり「それ」に近いかも。早速「逆輸入」しよう...(笑)

2020年1月12日日曜日

hardware

1980年代、T&Tがまだロッドビルディング用パーツなどを販売していた時に買っておいたT&T Miniaturized N/S C&Rの金具が出てきた。当時の製品に付けられたのと同じものなのだが、ローレット(knurl)を施されていない。内径は15.71mmと細い。RECのCRNSが16.5mmφ、一番細身のLCRNSSが15.16mmφ。メーカーによって「寸法基準」がバラバラなのは仕方ない(笑)アメリカ製のニッケルシルバー(N/S)は放置しておくと、表面が酸化して黄色っぽい輝きになる。これはニッケルの含有量の差によるもので、日本のニッケル材の方が含有量が高く「輝き」が持続するそうだ。勿論、くすんだらコンパウンド(研磨剤)を使い磨けば、輝きは戻るが「黄色っぽい」のも「味」のひとつだと思っている...

2020年1月11日土曜日

ferrules

スパインの補正、ガイド巻き直しでやって来たAlltomor ll、8'3"#3...ジョイント(ferrule)が見かけない構造だった。スピゴット・フェルールとティップ・オーバー・フェルールを兼ね備えている。ということはパイプ内にスピゴットを収納するジョイント・パイプが埋め込まれているらしい。さすが日本製、芸が細かい(笑)ロッドデザイナーの深い考えがあり、敢えてこの方式を採用したのだろう。そこまでの「技術」があるならグリップやシート等にも考えを及ばして欲しいのだが...
このジョイント方式はこのロッドアクションを構成するのにかなり役立つのものだと思う。細身でしなやかなブランクスは良いんだけどな~グリップ周りをイジリたくなっちゃったけど、依頼されてないし...(笑)

2020年1月10日金曜日

fingers

ちょっと「マイブーム」(笑)他のシガー型とも形状を異にするグリップ。名称をT&Tでは「Standard Cigar」(1979年頃~)と言ってリールシートのチェックに近い径までグリップ尻を削り込み、中程に膨らみを持たせる。握るということは、テニスや野球でもグリップは小指と薬指でホールドするのでここが適度に細いほうがグリップを保持し易い。理にかなった「カタチ」でもある...親指thumb、人差し指index finger、中指middle fingerは添える感じで、おもに「握る」役割は小指little fingerと薬指ring fingerの二本に委ねられる。

2020年1月9日木曜日

inspired

世界中に数多くのRod Builderがいる中で作り方や技術に興味を惹かれるひとが数人いて、その中のひとりであるペンシルベニア州のマシュー・レイダーマンMatthew LeidermanがT&Tコレクターの依頼で現行のLotic Glass Blanksを使い、昔の雰囲気で作ったという話がウエブサイト「ファイバーグラス・フライロッダーズ」に投稿されていた。見本となったのはコレクター氏の所有する"Paralite"7'#3/4 グラファイト・ロッドでローズウッドのスペーサー(当時は含浸Impregnateだったが、これはバーニッシュ仕上げ)T&TふうC&R金具まで再現されている。巻糸は黒に白の飾り巻き。と来るともうたまらない大好きなカタチ...「触発」InspiredされNCA流に作ってみる。作り始めて、あれ?このスタイルは過去に何本も作ったことあるな~でも、とても「新鮮」に思えた...(笑) 

2020年1月8日水曜日

JFF

Japan Fly Fishers (JFF)の創立は1981年だから早39年...1976年にシカゴ大学から出版されたノーマン・マクリーンNorman Macleanの小説「A River Runs Through It.」(邦題「マクリーンの川」1993年・集英社刊、渡辺利雄訳) ふうに言えば「わたしたちは生活とフライフィッシングの間に、はっきりとした境界線はなかった」であろう人たち(全国から集まる100人位?)の会合の案内を貰った。岩手に来て25年を越えた浦島太郎は「東京さ行ぐのも、どまづぐ...」(まごつく・笑)今年もオークション用のロッドを作って送ろうか。「...川の水音と、あのキャスティングのリズム、水面に浮上し毛鉤に出る魚に対する期待感...いまもなお、わたしはこの釣りの道具の世界にとり憑かれている」というわけだ...(笑)

2020年1月7日火曜日

Biot

グース・バイオットの利用法をオハイオ州のDHが教えてくれた。「以前に使用したことがあり明らかにbiotsは耐久性があって、 優秀なCaddis / stoneflyパターン」だそうだ。添付されていたファイルを翻訳すると『最近、成功を収めた毛鉤についていくつかのメールを受け取りました。それは私がいつも持ち歩く毛鉤の一つで、時折それを使って釣ります。スモーキー・マウンテン・フォーク・テールSmokey Mountain Fork Tailとして知られているこのパターンはドライフライで、アパラチア山脈南部で支持されています。パターンの発案者は知られていないため、多くのバリエーションがあります。数年前に購入したポスターから「フォークテール」に初めて気付きました。ポスターは「南アパラチア山脈のトラウトフライ」と題され、パターン、写真、レシピ、そしてその背後にある歴史の一部を含むフルカラーのものです。 フォークテール・フライは1930年代にレイバーグマンRay Bergmanが知るところとなり、その後多くの釣り人に広まることに...』とある...「温故知新」(笑)

2020年1月6日月曜日

Prince

Goose Biotがあったのでプリンス・ニンフPrince Nymphを巻いてみた...巻くのも簡単でポピュラーなニンフなので使っている方も多いと思う。オリジナルはピーコック・ハール・ボディにブラウンテール、ブラウンハックル、角のようなホワイトバイオットをウィングに使う。#8~#14サイズの1Xまたは2X longのフックを使う。バリエーションとしてオーストリッチと黒いバイオット、黒いハックルを使った黒ずくめのものは「黒王子」Black Prince...なんか効きそうでしょ(笑)

2020年1月5日日曜日

vise

去年9月以来、バイスに触ってなかった。Y兄弟が完成したロッドを引き取りに来た。彼らの地元である沿岸北部の川の話が出たが土地勘がなくて、さっぱりワカラン(笑)ただ、昔はセッパリ鱒(カラフトマス)が遡上したり、それより古い時代には「イトウ」と呼ばれた魚がいた話に興味深々「クリップル・フライ好きなんですよね~クイルボディで作って、気泡を抱いたところが堪らない...」お~Clippled Dunか~水面に吊り下がって流れる姿は魚にも捕食しやすい毛鉤だ、と巻いてみた...
水に浮かべてみればこんな感じに...ボディはもっとシャギーな方がいいか?ウィングにエルクヘアを使ったけど、やはりCDCかな~?

2020年1月4日土曜日

slide band

シート金具の続き...キャップ&リングと簡単に呼んでいるけど「DLSB」Down Lock Slide Bandともいわれ、シートチェック+スライドバンド+キャップの三点金具がワンセット。シートチェックを使わないこともある。内径の細い15.1mmからスタンダードサイズ18.2mmまで製作するロッドデザインにより使い分ける。NCAではニッケル製N/Sを多用するが軽量なアルミ製ALも使う場合もある。ウッド・スペーサーやコルクスペーサーと共に使われる#5番ライン位までのロッドに使う定番金具...
N/SのR&R リング・リング(デュアル・リング)やP&Rポケットはdie-formedといってプレスでポケットを成形したタイプは主にコルク・スペーサーを合わせて使うのが好まれる「リールシート」である...

2020年1月3日金曜日

miniaturized

miniaturized 小型化...とは言っても、リールフットの長さや幅があるのでそれ程小さくは出来ない。スクリューU/L「細身」と言ったほうが良い。上は折れたT&Tロッドから外したもので旧来のスタンダードサイズ18mmφ、中はNCAのN/S金具で16.5mmφ、下はORVISグラス改造の際に不用になったアルミ金具で15.1mmφ...先日改造したT&T ロッド金具も細かったな~近年このミニチュア・サイズを使用するロッドが増加傾向にあり「流行り」かも知れないけど、ブランクの太さ、グリップの太さや長さとの全体的バランスに留意して製作したいものですな...

2020年1月2日木曜日

skelton

 skelton 骸骨...おどろおどろしい名称だけど「スケルトン」グリップのこと...改造するロッドなので付いているコルクを剥がすのが大変。エポキシ接着剤が万遍なくいき渡っていて難儀した。コルクの隙間からブランクが見えるので完全に除去しなくてはならない。誰が作ったんだよ!あ、わたしかぁ(苦笑)3mm幅治具も役立って、コルクリングを一つ一つ接着しては、はみ出した接着剤を拭き取りながらの作業... 通常のグリップと比べてみると、グリップ内まで「曲がる」感触が出た。蛇腹効果か?新しいロッド・アクションに変貌した...(笑)

2020年1月1日水曜日

2020

  「新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします」