2021年12月31日金曜日

Sleeve

控え目に細かい赤文字で Norie Sleeve Inset Fiberglass Rod、読みづらいスレートグレイ色でSleeveと大きく入れられたロゴ。意外と判読が大変で拡大鏡を使い、どうにか撮影した。室内より太陽さんさんの室外にあってこそロゴは主張するというノリエさんのセンスと拝察。スリーブ7'6" #3/4 4pc.デッドストック・ブランクをロッドにする...
ブランクカラーは濃い目のブラウンでハーディのグラスロッドに似ていて、35年前のFFシーンはそんな傾向だったかと思い出す。スピゴットフェルールのペグは、所謂「タバコ・グラス」のパイプで作られている。アクションはミディアム・スロー。発注者のご希望でブラウン/ レッド tippingで巻き、グリップはトムソンThompson型の140mm、リールシートはフェザーウェイト社のチューブシートBlack/Silver を装着する...「大晦日 定めなき世の さだめかな」井原西鶴

2021年12月30日木曜日

factor

メールで送られてきた「寸法図」に従って、グリップを削っていく。リアは110mm、フォアは350mm長さである。CNDオリジナルグリップが収まる長さの下地は補強巻きが施されていて、リアが短ければフォアが長くなるといったようにグリップ全体の寸法はこれにより限定される。昔、ロッド設計者が「グリップ下を固める(補強する)ことはロッドアクション全体に影響する重要なファクターfactor...」と言っていた事を思い出した。ブランクは艶消しのメタリック・ブルー。「何色で巻きます?」と尋ねたところ、昔のハーディの様な「赤」と決まる...

2021年12月29日水曜日

Bellinger

年の暮れも押し迫って、ベリンジャー・リールシートがやって来た。Bellinger社は西海岸、オレゴン州レバノンにありLA経由で配送されるから、13日間で岩手・亀ヶ森に配達された。年末の混雑とコロナの混乱を考慮しても速いと思う。USPSトラッキングでは昨日の10:47まで日本郵便・川崎外郵にあったのに、同日16:00には郵便屋が雪の中を届けてくれた。これを付ける肝心のブランクスはNZ/CTSで製作中...木の表情は一本一本異なり、どれが誰の手に行くのかは判りません(笑)

2021年12月28日火曜日

New era

到着のお知らせメールが画像と共に送られて来た...「こんばんは。今日の午前中に無事届きました。ブランクスや糸の色、グリップの持ちやすさなど全部美しくてとても気に入りました!あとは”歓喜の1匹”を釣るだけです(笑)これから先の長いFFM人生の相棒として、ncaの魂が込められたロッドを大切に使わせて頂きます。ありがとうございました...」こちらこそありがとう画像にあるフィルソンFilsonのガイドベストやニューエラNEW ERAのフライフィッシング・ハットなどを選ぶあなたは、お若いのに「シブい!」(笑)20代前半のFFMが築いていく「新時代」new eraのお手伝いが出来て嬉しいです...

2021年12月27日月曜日

#6/7/8

送られてきたブランクは「CND/BV-13'2" GT #6/7/8/ North Fork」「スペイキャスティング入門」(地球丸・2002年)の著者、野寺宣男さん設計になるもの。CNDは現在休業中(?)と聞いたが、どうにか入手出来たようだ。注文主はスペイ釣り20年以上のベテランで、メール添付画像を拝見するとこの手のTwo Handed Rodを沢山お持ちで...今回のロッドはNCAに製作を依頼された。必要とするコルクこま数は36個、リールシートはチューブシート。14個のガイド類は野寺さんのご好意で提供されたといって、仮止めされていた。ここからオリジナルのガイドスペーシングを測り出す...

2021年12月26日日曜日

new one

今夏、NZ/CTSから登場したFZ-266-3pc./366-3pc./370-3pc.「新しいモノ」new one、のひとつ366-3pc./Shineをご希望のグラデーションで巻いた。来シーズン狙うのは「尺アマゴ」だそうである。完成して一段落したので、本棚整理の続きをしたら「釣魚大変」破廉拳一・矢張双(朔風社・1987年)も出てきた。奥付に「1987/Yokohamaにて」とボールペンで記入してあり、きっと伊勢佐木町・有隣堂で買ったのだろう。下巻の「帯」オビの言葉を若いFFMに捧ぐ。「泣くな、遅すぎたフィッシャーマンたちよいま釣りを覚えたばかりの諸君、やはり君たちは遅すぎたのだ。昔は良かった昔は釣れた...が、泣くのは早い。哀愁の1匹を変じて歓喜の1匹となす大変哲学が、ここにある困難な時代を生き抜く釣り人達に...」フライロッドはNCA !(笑)

2021年12月25日土曜日

Strike-Indicator

起きたら雪が3cmほど積もっていて、外界の音が雪に吸収される静かな朝...Filson Game-Bagのポケットを探り(持ち歩いて入るけど使用頻度の少ないというか、ほぼ使わない)ストライク・インジケーターのセットを取り出す。正確な使い方を忘れたので、インストラクションを読み直しておさらいをしておく。フェザント・テール・ニンフも巻いて「春の渓」に備える。一昨日、岩手県内水面漁連に「2022年度、共通遊漁券」の申し込みも済ませた。2021年も残すところ7日間。♪もう幾つ寝ると〜解禁日♪ 来シーズンこそはニンフの釣りも・・これ毎年言っている気がする...(笑)

2021年12月24日金曜日

North Fork Pocket Net

1978年に発売された「Orvis North Fork Pocket Net」は1981年カタログ掲載を最後に姿を消した。当時は金属より木製ネットに興味があって避けて通ったが、いま手にすると折りたたみの機構が斬新で新鮮。折り畳んだサイズは9インチ(229mm)ネットを開くと203mm X 330mm、フレームがステンレス、ハンドルはアルミ材で作られていて308gの重さがある。ロボットアームの様な開き方をするフレームに24インチ(610mm)と深いネットバッグがつく。これは群馬・前橋の「カーティス・クリーク」でオールドタックルとして販売されていたモノで43年の間、使われた形跡の無い「新古品」...(笑)

2021年12月23日木曜日

four colors

「釣り人語らず」開口健全対話集成3釣編(潮出版・1982年)が本棚の奥から埃だらけになって出て来た。語らずと言いつつ饒舌になっていく自称名人・開口先生の「大人の対話」に、ついつい夜更かしをする。文章は40年近く経っているけど色褪せない面白さである。そうそう、若いFFMの発注されたグラスロッド、CTS366-3pc./Shineの製作途中経過。彼のイメージに沿って、スレッドは同系色の絹糸をグラデーションで使用する。一つのガイドに対して4色four colorsである。ncaにはこの発想が無かったが、やって見ると「なるほどね」である。カスタムロッドならではのスレッドワーク、と製作者は語る...(笑)
ネームを入れて完成まであと僅か。年内には発送する予定...

2021年12月22日水曜日

Tube lid

「継ぎっぱなしで車に入れとくヒトは、ロッドケースいらんでしょ」と言われた(笑)確かにシーズン中は家からロッドをつないだまま、釣り場に向かうから「ケース不要」でもね、フライロッドにも愛を!と考えると、オシャレさせたいのですよ。オービス型の革を被せるのと、HLL型の平たく縫い込む「筒蓋」tube lidの作り方も脇の縫い込みも違うが「洒落て」いる事には変わりは無い。来シーズンからは移動時は革ケースに収納することを心がけよう。リールにも愛を!リールケースも作ってくれた...Fly Fishingは「愛だ!カタチだ!」

2021年12月21日火曜日

Actual Size

NCAがよく使う「HLL型シガー・グリップ」、実寸大actual sizeで描いて保存してある。これを基準にコルクを削っているのだが、平面的な絵と立体にした場合は大きさや量感まで異なって見える。ある程度まで形にして接着後、再び削る。大量産品でないカスタム・グリップを削る作業は、ひとえに製作者の「感覚」senseに頼るもので、ほんの少しのテーパーまで納得出来るまで調整。完成してからも細粒サンドペーパーを三たび掛けて「最終調整」(笑)かくして「NCAスペシャル・グリップ」が生み出される...

2021年12月20日月曜日

Young at Heart

「小学6年生でフライを始めたとき、親に買ってもらった入門セットの竿と叔父からのプレゼントのフェンウィックイエローグラスIIで今まで11年間釣りをしてきました。去年就職し車を手に入れ釣行回数も増え、2021シーズンに初めて尺(ヤマトイワナ)を釣ることが出来ました。その中でグラスの釣り心地やロッドの大切さ、好きな道具で釣りをすることの喜びをより強く感じるようになりました。来シーズンから新しいロッドで釣りを楽しみたくて...」とメールをもらった。小学6年といえば12歳だから、現在23歳か。若い!年々、高年齢化していくフライフィッシングの世界に貴重な存在だ。この彼は「フライ歴11年」だからベテランの域に入っているけど、先日ある小売店の人に聞いたところによれば「フライを始める若い人増えてます」との事。メールのやり取りで若い感覚のスレッド選びや好みが、なんとなく分かってきた。NCAも「心は若い」young at heart んだけどね...手、でかっ!(笑)

2021年12月19日日曜日

Leather Carrying Case

ORVISカタログ1983年で「Western Carrying Leather Case」が販売されていて、8ft.用の価格は¥46,000。当時のグラファイトロッド7'11"#4の価格が¥79,000だから比較すると実に「高価」なケースであった(特注竿や一部のバンブーロッドに付帯している)...来たァ〜今回はオービスとは別の作り方、HLL風のレザーキャリーケースをDIYに作って貰った。製作時間は?と尋ねたら「一日4時間で4日間...」と言っていた。確かに、細かなクロスステッチがその「大手間仕事」を物語っている。「表面にキズがついちゃって」とはいうが、使えば傷など勲章だ!(笑)スゴ〜ク、嬉しい!

2021年12月18日土曜日

Fighting Butt

シングルハンド9ft.で7番くらいのロッドだと「ファイティング・バット」が欲しくなる。無理に翻訳することもないけど、あえて訳せばButtは「尻」である(笑)大型のフライリールで鱒とやり取りをする際、肘に当てたり腹に(腰に)ためてファイトする。またリールの巻き取りや回転を妨げない役割も果たしてくれる。エンドにはバールコルクburl corkやラバーコルクrubber corkをつけて、ナチュラル・コルクで作られた「闘う尻」fighting buttの置き傷や欠けを防ぐ。

2021年12月17日金曜日

#001/#396

未だ「絵に描いた竿」である(笑)昨シーズンにサンプルを作り国内でテストを繰り返していた907-4pc.ロッド、ウカウカしている間にCTSのwebサイト・カタログから消えてしまった。事情を説明し、頼み込み再び製造してもらう事になった。Uni-directional S-glass素材とテーパーデザインの組み合わせで、別次元のグラスロッド!とテスター達は言っている。クリアホワイトのブランクカラーに巻く糸はGudebrod #001 黒にNCP #396 赤で飾り巻き...グリップ周りはフルウエルズに黒のチューブシート、45mm長さのファイティング・バットを付ける。ササッと絵を描くくらい、すぐロッドになると良いのだけど、じっとブランクスの入荷を待つしかない...

2021年12月16日木曜日

Summer Time

ニュージーランド・オークランドにあるCTSとメールのやり取りをしていて気がついた。極の異なる南半球は「夏」なんだ!日本との時差が2時間先行とばかり思い込んでいたら、現在は4時間先行している。夏だからsavings sun、夏時間summer timeが導入されていて、日本時間で早いかな?と思われる時にメールしても、NZはもう仕事の真っ最中だった(笑)残念なことに今年の春からグラスロッドに使われる透明感のある「カラー」が減ってしまった。現在使うことの出来る11色を選び並べてみる。どっさりある「カラー・サンプル」もう〜役に立たないじゃないか〜グラスの素材色を生かした「Shine」(クリア)も好きだし...

2021年12月15日水曜日

DIY

DIY(Do It Your self)革でロッドケースを作る。45mmφのアルミチューブに皮を巻き、高級感あふれ実用性のある「革ケース」の製作をDIYして貰う。Yはyourだから他人任せ(笑)革製品作りは「趣味の域」を出ないと本人(DIYみたいなイニシャルの人・笑)は言うけど、どうしてどうして長年の経験でこなしてしまうから驚きだ。話は自分用のロッドケース作りに端を発し、うんじゃ、ワタシのも〜とお願いした事にある。トコノールなる保革剤を革裏やコバに塗り、手作業で細かい縫い込みをコッコツやって、最終的にオイルを塗り込み仕上げるそうである。完成が楽しみだ〜すでに趣味の域は越えているんじゃない?...(笑)

2021年12月14日火曜日

care

フライラインの手入れcareをすると、こんなに汚れてたのか!と驚く。普通の渓流で使ってコレだから、止水の釣り場ではもっと凄いと思う。水に溶解した微細粒の砂礫など「シルト」が付着したラインは一種のサンドペーパー。これがガイドを行き来すれば、いかにハードクロームガイドといえど「削られ」てしまう。ncaが使うのはシリコン・ベースの「MUCILIN」布につけてラインを挟みシゴく。ラインの滑りが良くなることを祈りながら行うシーズンオフの作業だ。今まで試してきたラインケアLine Care商品の中に「これを使えばラインのクラックが埋められ、蘇る!」という強烈な効能書きに惹かれて飛びついたモノがあったけど、効果の程は?懐疑的...(苦笑)

2021年12月13日月曜日

Fish Tail

CTS/DH1166-4pc./Urban Greenのロッド仕様書を描いてみた。フォアグリップはくびれを出した11インチ(約280mm)のフィッシュテール型で、リアは握りを意識したデコデコ形となった。スレッドは#6779 Lt.Greenに#541 Chestnutの飾り巻き...お客様の「こうしたい」と思われる「カタチ」をロッドにするのがnca...宮城・女川onagawaの復興支援キーホルダーの魚がグリップに見えて来る(笑)

2021年12月12日日曜日

model 44

どうして「44」という記入をしたのか忘れていた、昔作った905-4pc.が里帰り。最初は44マグナムか?などと笑っていたけど、古いNCAカタログに4ピース・シリーズが掲載されていて「41」が7'6"、「42」は8'0"、「43」が8'0"、そして問題の44は9'0"のシリーズ番号であった。9ft.で5番だと「44-5」自分でつけておきながら「忘却」(苦笑)友達から譲り受けた905を気に入ってくれ使ってはいるが、如何せんグリップが長めだったので、この時期に160mmに改良する運びとなった。当時、流通していたStruble U-20 N/Sの金具にローズウッド・スペーサーのシートが付けられている。(新生ストルーブルU-20はアルミ製)...未だこのブランクはあるのか知らんと探したら有りました(笑)

2021年12月11日土曜日

thread color

7年前にオリジナルが気に入らず、グリップ周りを改装した「Orvis Superfine Glass」を持ち出して眺めていたら、巻き上げ部分のスレッドカラーが気になり出した。この時は拙速にオリーブ色で巻いたのだが、なんか違う。オリジナルはブラウンがかった「なにか」である。春まで使わないし、巻き直すか〜と作業。グリップも少し細身にして(笑)ブランクに数色の糸を試し巻き、ブラウン系ではないけど変色すれば「ちょっとだけ茶系」に辿り着いた。これが一番近いと使ったのはAW802 tan、グレーっぽいブラウンの様な色...それにしてもオービスさん、難しい微妙な色の糸使ってますね〜(笑)
バンブーロッドはAW#804 spiceがその糸色である事にも驚く...

2021年12月10日金曜日

#9MS

Featherweight社製オールアルミリールシートの品番が#9MS...1981年版カタログによれば「9/16"inside diameter.Precision ground on all surfaces including threads...extra smooth operation.Heat treated anodized alminume.Fitted with a "KARTON" non-slip plug」(内径約14mm、ねじ山を含むすべての表面で精密に研磨...非常にスムーズな操作。熱処理された陽極酸化アルミニウム(アルマイト処理)カートンという滑り止めプラグ付き)とある。長さ90mm、肉厚0.8mmで単体重量15.8g。これを使いグラスロッドを作ると、こんな感じに...

2021年12月9日木曜日

Thorax

1985年7月に銀座松屋にあった「オービス・ショップ」で購入した「Index of Orvis Fly Patterns」by John Harderにソラックス・パターンが掲載されている。ウイングにターキー・フラットを使い、テールはハックルファイバーを数本デバイドして、ボディはファーまたはポリー。ソラックスthorax(胸部)にハックルを巻いて、ヘッド近くを再びダビングしハックル下部をカットするシンプルなフライである。巻く手順は覚えているのでパターンブックに記載されたマテリアル・レシピを見るだけだが PMD(pale Morning Dun)やBWO(blue wing olive)などのコカゲロウからGreen Drake、Brown Drakeなど大型のカゲロウまで巻くことが出来る...そうだ、改造したOrvis Superfine Glass 764で投げようか(笑)

2021年12月8日水曜日

air resistance

いつもの渓流では#3番ライン指定のグラスやバンブーロッドで、6.5Xや7Xといった細いティペットを使っているんだけど、来シーズンは古いパターンの毛鉤traditional fliesを久しぶりに使おうと考えている。このパターンはそれなりの空気抵抗air resistanceがある毛鉤なので使うとなると#4番ラインを選択することになる。ローヤル・ウルフ・プロダクツのロングベリーLBWFかバンブーラインBBFを新調してスプールに巻けば、渓の景色が見えて来る...かも...鬼が笑うか(笑)

2021年12月7日火曜日

Swing

♬It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)♪「スウィングしなけりゃ意味がない」(デューク・エリントン曲、アーヴィン・ミルズ詞/1931年)の曲が浮かぶ(笑)ウエット・フライをスイングして釣りをするのが好きなKOが持ち込んだ8056の中古バンブーロッド(上)のグリップをPartridge8645のスタイルにしたいとの事。旋盤を使い削るだけで終了「これ、NCA製作ですよね」と言われて作りや記入文字を見ると、あはは「文字バレ」いつ頃、誰に頼まれて作ったか覚えていない。あの〜別件で「このフルウェルズ・スタイルのグリップを着けて、六角でテンカラ竿を作りたいのですが」と8ft.-3pc.バンブーブランクを持ち出した。へ〜いいですよとプレス・フェルールをN/Sに打ち替え、竹を削り直したりしてから再塗装。乾燥後に29cmと長〜いFull-Wellsを装着...(笑)

2021年12月6日月曜日

start up

Ben's of Holland 703-5pc.完成。毛鉤は少し巻いておくけど、あとリール、フライライン、リーダー、ティペットetc.を揃え、冬の間にキャスティングも練習して、来春デビューだね。8月からFFを始めた「竹馬の友」もいるから、すんなりと入門。基本的な糸の結び方はシッカリ覚えるように(笑)これは、君たちの好きなキャンプでも使うロープワークに通ずるところがあるし...

2021年12月5日日曜日

afresh

花巻市街に出掛けたついでに、あまり立ち寄ることのない「中古釣具店」を覗いてみた。販売されているのは殆どルアーロッドだったが、一本だけ目立つフライロッドがあって、色からしてオービス・スーパーファイン・グラスだ。近づくと805-3pc.が継ながれて立っていた。へ〜と手にして良く見ればスレッド、リールシートがオリジナルじゃない!明らかにnca製作とわかるロッドに再会(笑)あらあら、誰かがこのチェーン店に売り払ったんだな...これに刺激を受けた訳じゃないけど、何となく「因縁」を感じ、再びafresh別バージョン1980年代のO社「それ風」に作ることに。TAKADA Glass7634-3pc.ブランクとフェザーウェイト社の#10.Deluxe silver/blackシートを使い、さらりとシンプルな作りで...afresh 【in a new or different way】
ご興味のある方は ncaflyfish@Gmail.com までお問い合わせ下さい。

2021年12月4日土曜日

Sleeve

35年前に登場したNorie/Sleeveのデッドストック・ブランクである。先日、Flex Tailorを作られた方とメールのやり取りをしていて、ふと「旧取扱店」にあったのでは?と思い当たったのであります。別件で連絡することがあったついでに聞いてみると、ちょっと待って下さいと電話の向こうでガサゴソ探す音がして...おめでとうございます!7634の2pc./4pc.ラストワン、各一ありますとの返事。思わず譲って貰いました(笑)...初期のスコット社グラスの様にインナースリーブを挿入してアクションを出したグラスロッド「スリーブ」当時の広告コピーは「これがグラスの釣り心地、バンブーにはバンブーの、グラファイトにはグラファイトの、そしてグラスにはグラスの釣り心地がある。時々あのグラス独特のしなやかさで釣りをしてみたいと思いませんか。あえてグラファイト全盛時代の1986年にデビューしたスリーブ。そのテーマはグラスロッドの味、必要十分なる性能。フレキシブルアクション、シルキーパワー、ライトネス、これがグラスの釣り心地」であった...【Sold】

2021年12月3日金曜日

priority

「ロッドも欲しい〜キャンプするから新しいテントも欲し〜いんですよね」という今シーズンFF体験をした若者。あはは、何でも揃えたいお年頃。でも真冬にキャンプしないでしょ?優先順位priorityはグラスロッドにしなさい。選んだのはBen's of Holland 7'0"#3/5pc. 登山もするので、携行を考えてコレに落ち着く。「あの山のイワナ釣って...」と夢は膨らむねー(笑)グリップはさりげないシガー、リールシートは悩み抜いてフェザーウェイトFeatherweight/Gold、巻き方はフィリプソン風と20代の青年にしては「渋〜く、正しい選択」だな...

2021年12月2日木曜日

Positioning

大量生産のロッドによく見られる手法だが、白い飾り巻きはペイントされたガイド取り付け位置である。昔、大量生産の竿工場で見て「なるほどね〜」と思ったものだ。不特定多数の職工さんが同位置をいちいち測り出すのも大変なので、この方法を採用したと思われる。ペイント・タンクで塗料に浸されたローラーが回転して、二本の指標線をガイドフット幅に合わせ、ブランクに印刷することで「この間にガイドつけてね」となる訳だ(笑)このフィリプソンの巻き方を見れば、外輪の黒からメインの黒(ガイド部)に上がって行くときに、スレッドが白い部分をクロスしているのがわかる。これが白ペイントで(経年で黄変しているけど)これなら誰でも同じ位置にガイドを取り付けることが出来る。ncaがこのスタイルをやる場合は、コツコツと黒・白・黒と3分割して巻く。手間は掛かるが変えるつもりは無い。

2021年12月1日水曜日

Back to

川の女神様に「お前のフライロッドは金の竿か?銀の竿?それとも...」と尋ねられた時、貴方はなんと答える?(笑)フェザーウェイトシートFeatherweightの選択は使う方のお好み次第...
Ben's of HollandのイエローSグラスに合わせたスレッドはブラックをメインに白で飾り巻き。キリッと締まる取り合わせでしょ(自画自賛・笑)ブランクカラーに合わせるだけでは「芸」が無いだろうと、フィリプソンPhillipson風にしてみると気分はもう「back to 1970s」...

2021年11月30日火曜日

Streamside

岩手県水産技術センターの協力で「サクラマス発眼卵」放流を行った。前回、自然産卵の受精卵を使い試験放流した800粒のWVBを回収・調査すると、なんとスイムアップ率は98%以上と好成績。今回は安家川河口部の「ウライ」で親魚を採捕し畜養したサクラマスから採卵され、岩手山の伏流水が湧く八幡平の技術センターで受精・育成されたサクラマスの発眼卵を使用する...
発眼卵は150粒ずつ小分けされ運ばれてきたので、数えずにすむ...
この場所の水温は7.9度、前回放流の成績が良かった場所から埋設を始める。参加した若手FFMも初めての事に興味深々...
これで150粒、一箱のWVBインキュベータールームに300粒を入れた。既に形成された魚眼がキョロキョロと動き可愛い...
前もって埋設場所の下見をして、ある程度掘っておいたし、手順に慣れたこともあり作業は順調に進捗...
この場所は先週、尺イワナが悠々と泳いでいた流れで、サクラマスとイワナの自然産卵も確認できる。その産卵床を避けてWVBを埋設した...ガヤガヤしていたら「何してんだ?」と出てきた、顔見知りの住人と話すと「サクラマス、今年は凄く遡ったぞ...」とスマホで撮った動画と画像を見せてくれた。うわ〜!続々とサクラマス親魚が上流を目指す...改めて岩手・稗貫川の豊かな自然に感謝したい。

2021年11月29日月曜日

Seven "O"

改装したRapidian 7ft.Bambooの新しい名前は「セブン・オー」とした。70〜80年代の本家にSeven-ThreeやSeven-Fourというロッドがあって、まさか同名称にするのも憚れる。Seven "O"の"O"はOrvisのオーを暗示させるけど...この当時、本家で使っていたのはアルミ金具だったがncaのデュアルリング(R&R)とバットプレートはニッケルN/Sで作ったモノ。以前、海外のビルダーがご所望で輸出したことがあった。この古いスタイルのN/S金具、世界中捜してもncaにしか有りませんぜ...(笑)

2021年11月28日日曜日

Tailor

Norie/Flex Tailor を「ロッドの仕立屋」Rod tailor が仕上げました。仕様はお任せということで、初めはオリジナルに戻そうかと思ったけれど、洒落たオフホワイトのブランクカラーに#206ガーネットが映えるから、このところ気に入っているスタイル「栄光の三本線」入り。来シーズンはこのショートロッドで小気味よくドライフライをキャストして♪栄冠は君に輝く♪(作詞:加賀大介、作曲:古関裕而、1948年)が高らかに鳴り響きますね...(笑)

2021年11月27日土曜日

epoch

1970年代から80年代にかけて多用されたフェザーウェイト・プロダクツのオールメタルシート。梱包材に貼られたシールを見るとDevision of Western Grindersとあり、Featherweightは釣具金物を製造していた一部門であったことが分かる。時の流れで会社は消滅したが、リールシートの在庫は未だあるはず。「蛇の道は蛇」探しましたよ〜(笑)さてこのシートをどの様にロッドに仕立てるか。♪そんな時代もあったねと...めぐるめぐるよ時代はめぐる 生まれ変わって歩き出すよ♪中島みゆき・作詞作曲「時代」のフレーズが浮かんだ...

2021年11月26日金曜日

Impregnated

メールのやり取りの中で「記入文字の雰囲気からncaさんの作ではないかと予想していたのですが、やはりそうでしたか。このバンブーロッド、インプリですか?...」と送られて来たのは25年前に作った喜楽釣具/ラピディアン・バンブーロッド「このシリーズは樹脂含浸なんですよ」お色直しに里帰り。オービス風味の巻き上げグリップにコルクフィラー・デュアルリング(R&R)に仕様変更をご希望。ガイド部は温存して竿尻からの作業。さて記入文字は何としようかと紙に書き出し思案中...nca/Impregnated Seven"O" H.E.H (4)が今のところ最有力(笑)

2021年11月25日木曜日

Cork

昨日、寒いなと思ったら2℃、雨が雪になった。ニュースで「宮古・区界では32cmの積雪。盛岡で例年より14日遅い初雪」と言っていた。日中でも気温は4度しかない、いよいよ冬の到来だ...無いと言えば、コルク・リングを接着してスティックにした在庫があと2本!困ったな〜と思っていたら、以前頼んでいたモノが入荷。お〜助かった〜(笑)今回もncaが基準とするクオリティは保たれている。原産地ポルトガルでもcovid-19の影響で、と言うより慢性的な人手不足らしい。コルク樫の育成や管理、収穫から加工という地味な仕事は若者がやりたがらないそうである。フライロッドには欠かせない「コルク・グリップ」...年内入荷はこれで終了。次回の入荷予定は来年1月末とは言うが...