2020年2月7日金曜日
Silk
子供の頃、歩いて行ける距離にシゲちゃんという友だちがいた。住宅の門には「帝國人絹社宅」と縦書きの木の看板があった。「帝人ってどこの国のひと?なに人?」と母に尋ねた。この笑い話は、母が好んで話していた。その頃、小学校の同級生に中国人の王さん、台湾人の呉くんや近所にアメリカ人のトーマスくんがいたから、帝人ってなに人だ?と考えたのだろうね(笑)人絹(じんけん)はナイロンやテトロン等の化学合成の糸で、蚕がつくる繭から引く絹糸は正絹(しょうけん)と言われることを、だいぶ後になって知る...ガイドなどを巻きとめるシルクスレッドは細く、撚りも甘いので指先が少しでも荒れていると引っかかり切れる。明日は巻くぞ!と思う前夜の風呂で軽石を使い擦ったあと、ハンドクリームを入念に擦り込んで寝る。油分が巻糸に移ると塗装に影響するので巻く前に再び手を洗い、指先・指腹の状態を確認してから作業に入る。綺麗に透けさせたい場合には「正絹」が欠かせない。巻いた時は白くとも、ロッドバーニッシュを塗りを重ねるごとに独特な塗料の色で少し濃くなってハチミツ色、所謂「ハニーラップ」になる。
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