2020年2月22日土曜日
Fiberglass
「1970年代中盤、米国の釣り人が購入した釣竿は約300万本。その97%はファイバーグラス・ロッドであった...」とVictor R.Johnson & Jr.ビクター・ジョンソン親子の本に記されている。その後、数年を待たずにカーボン・グラファイト素材のロッド・ブランクが登場して、釣竿の世界を変えた。本邦に於いても東洋レーヨン(東レ)がトレカという名でカーボン素材を市場に供給した。釣具の世界は新しもの好きが多いから、と誰かが言っていたが75年頃からは「カーボン・グラファイトの時代」に突入する。それまで釣り人に愛されてきたバンブーロッドやファイバーグラス・ロッドには(一部の愛好家を除き)見向きもされない時代が長く続くこととなる。1990年代になり、懐古趣味だけでは無くグラスロッドの独特な感覚が見直され、新しく開発されたグラス素材で息を吹き返す。漸くバンブーやグラス、カーボンの各特性を認め、楽しむ時代が到来する。そもそもグラスロッドは生産効率の悪いバンブーロッドに対して大量生産・販売できる竿として生まれた。60年代、ジム・ペインJim Payneはペイン社のグラスロッド導入に難色を示したと聞く。当時のグラスロッドはテーパーデザインをバンブーロッドを求め「バンブーより安い」が売り言葉だったが、安かろう悪かろうの意識は拭えなかった。そもそも六角竹竿をチューブラーのグラス竿と同列にするのには無理がある...1990年代後半にはグラス素材や製造技術も飛躍的に伸び、特性を引き出したテーパーデザインのロッドが開発されることとなる...グラスにはグラスの良さと楽しさが...
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿