2010年3月7日日曜日

Margaree River


カナダ・ノヴァスコシア州ケープブレトンを流れるマーガリー川。米国メイン州ポートランドからフェリーと6時間のドライブでたどり着く・・・・サーモン・ミュージアムにLee Wulffの残した手紙がある。
「マーガリー川にはじめて出会ったのは、1933年夏の終わりでした。私はそこで、すなわち真にサーモンフィッシングに名に価する美しいサーモンリバーで、そのサーモンを釣る醍醐味を味わうことができました。私はマーガリーで釣った最初のサーモンをいまでもしっかり覚えています。ハットプール、使ったフライはグレイウルフでした。銀色に輝く鰓と、その上につけられた少しばかりの黒い斑点を思い出すことができるのです。そのサーモンは実に元気のいい魚で、私の持つ道具と技術に徹底的に挑んできました。
マーガリーは数あるサーモンリバーの中で、私が最初に深く愛した川なのです。私は河口から源流まで釣って歩きました。心の目で今もなお見ることができます。薔薇色と灰色をした底石の上をクリスタルのように透明な水が流れてゆく水量の少ない夏の穏やかなプールを。そしてまた、忽然として水面に現れ3/0のジョックスコットにローリングライズを試みるサーモンの姿を。マーガリーはまさに愛すべき川です。遠い、遥か昔を思い出させ、また夢見させてくれる川なのです。    叶うことならば、再度の訪れを・・・
1974年4月1日  ニューハンプシャー州サリーにて     リー・ウルフ」                                                      
                                   芦澤一洋/訳

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