2020年1月24日金曜日

Bamboo Rod

IKがどこで探し出してきたのか、今では珍しい「Bamboo Rod」を持ち込んだ。シャフトには「Kira Fly 8'0"#3/4」と記されていて、トンキン竹、フェルールは初期型のステンレスなので1975~80年頃の製品と思われる。ステンレス・フェルールは硬質なため「固着」することが多発して、後にニッケル合金製フェルールに変更された。その当時のカタログがあるので喜楽二代目喜多村猛さんの文を抜粋してみる『弊社は昭和10年(1935年)より六角竿を製作して参りました。その当時は日本での事実上の創始者・多田製作所他、二・三社と私共”喜楽”の数社しかありませんでした。其の後太平洋戦争終結と同時に米国は元より世界各国から六角竿の注文が殺到して一時は100社余りにふくれ上がり私共良心的に作り上げていた数社も過当競争の渦に巻き込まれ、安かろう悪かろうのジャパン製品と悪評を受け衰退の一途をたどる運命になった次第です...中略...グラスロッドの出現にて殆どの同業者がそれに転嫁したので壊滅状態になり、私共を含め二、三社に激減したのです。しかし最近フライフィッシングの目覚しい流行と共に又々六角竿が見直されるようになり、愛好者が増えつつある現況であります...中略...ご存じの通り天然の良質な竹を長期間乾燥しなければ決して良い製品は出来ません。そこが私共の一番困惑する弱点です。永年の蓄積でストック材も充分確保してありますので私共は日本人の体格に向く、又、日本の釣りに適合する六角竿をこの道に精通せる諸先生方の御指導によりこれからもずっと製作する覚悟でおります』とは、40数年前のお話...この項、明日に続く。

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