ncaflyfish

2025年11月17日月曜日

Restore

 Orvis "Battenkill" 7-1/2" HDG(6)のグリップとガイド巻き直しのご依頼あり。「猫に鰹節、ncaにオルビス」好物の修繕である(笑)アルミチューブに貼付されたラベルは所謂シルバーラベルだから古いものと判るが、シリアルナンバー#516XXから製造年代をデータ・ベースで調べると「1968年」と判明。57年前のロッドとしては「キレイ」な方であるが、よく見ると二箇所のクラックにプロテクトラップが施してある。フックディグ(鉤先が当たった傷)も一箇所あった...
痩せたグリップのコルクを剥くと、接着剤が廻っていない範囲がグリップ長の半分ありポロリとはがれる。記録したオリジナル寸法より少し太めに150mmグリップを削り出す。
特徴ある先端が六角に絞られたN/Sワインディング・チェック。上手く挿入出来る向きがあるので、マーキングして接着時に合わせる。燻んでいるチェックは当然ピッカピカに磨き、装着に備える...

2025年11月16日日曜日

N/S

Nickel Silver(N/S)ニッケルシルバーとは、銅・亜鉛・ニッケルからなる合金の総称で、「洋白(ようはく)」や「洋銀(ようぎん)」とも呼ばれる。軽量なアルミ素材が出現するまでは釣具に使われる事も多く、現在でもその「質感」からFFMに好まれている。Double Hand用の大口径は珍しいと思う。金具内径19mmで、それに合わせたスペーサー・ウッドも内径14.5mmと大きく、N/S金具とスペーサーを合わせた重量は50g(アルミ製だと34g)重さはカウンターバランスとして役立ち、太くて長〜いロッドに使う...
金具はN/Sから切削された5つのパーツで構成される。こんなの大事に持っているのはNCAしか無いでしょ。これもまたOld School...(笑)

2025年11月15日土曜日

old school

 Old School【英語で修飾として用いる場合には(通常良い意味で)古風または昔風、昔ながらの価値観やスタイルなどを意味する】ウィキペディアより抜粋。いつか手を付けようと思いながら長い間、放ってあった12ft.#8/9 Bamboo Spey Rod。ようやくフルレストア作業に取り掛かる(苦笑)フェルールサイズは10.5mm/ 8.0mm。古いパーツを外し、古塗装を剥いて再塗装用の下地作りから始まる...
古塗装を剥かれてストレートグレーンの竹肌が現れる。ワンセクション4フィート(1200mm)をサンディングして、スチールウールで艶が出るまで磨く。作業をしながら、完成時のスタイルを思い浮かべるのだが、あ〜完成までの道のりは長いな...

2025年11月14日金曜日

replacement

 9月に製作したjames greenグラスロッドのアゲート・ストリッピング・ガイド「潰して」しまい、付け替え修理のご依頼。どうすればこんな形になるのかワタシにも分かりません。ペンチで修復を試みたけど「覆水盆に返らず」の喩えあり、テンションを持って作られた曲線は戻らなかった。新しいストルーブル社Struble/Agateに交換...
京都・西陣の絹糸silk threadを塗装すれば、透け透け...

2025年11月13日木曜日

Spey

『スペイ川 (River Spey) は、イギリス・スコットランドの河川。スコットランドではテイ川に次いで2番目に長く172kmの最も急流の河川である。ハイランド地域を流れ、北海に注ぐ。ウィスキー醸造所が多数あり、また、サーモン釣りでも知られる河川である。水源はスペイ湖でハイランド地方を通りマレー湾に注いでいる...』その名を冠したRod of Scotland/Cherry Salmon Spey Rodは13ft.に続き、15ft.も完成。スペイ・ジャケットにショルダーバッグ、帽子はハンチングというスタイルでこのロッドを川に持ち出したら決まり過ぎ?(笑)狙うは大きな川で本邦が誇る「サクラマス」(学名: Oncorhynchus masou) ...

2025年11月12日水曜日

Length

 完成間近の13ft.3pc.と6ft.3pc.を並べてみる。1ft=30.48cmだから長い方は全長396cm(13フィート)183cm(6フィート)がMidgetである。ツーハンドのグリップ長さは350mm,リアが150mm。ミゼットでは140mmグリップがつけられ、DHのリアにも及ば無い。目指すものが全く異なるけど、どちらも「フライロッド 」...(笑)
13ft.Two Handed RodにHARDY/Marquis Multiprier #8/9をつけてみる...

2025年11月11日火曜日

Large Diameter

 旧ストルーブルStruble社にLarge Diameter Fly Rod Reel Seatsがあった。The Farguson、The 4-M Deluxe、The U-16 Spey、The 4-MM が其れなのだが、今では製作していない様だ。NCAも使っていたのだが、残念な事にサンプルを残すのみとなった。近年のTwo-Handed用ブランクスには左の内径22mmパイプシートを使用している。スウィッチ・ロッドなどではU-1やFargasonで対応できる。時の流れと共に「良いデザイン」のリールシートが消えていくのが寂しい...